冷蔵庫PCに挑戦
自作PC歴3年。ついに手を出してしまった、というか
夏を前にしてやらずにいられなかった、水冷の上をいく冷却・・・ガス冷却。
今回は手初めから結末までを記述していきます。
もっと冷やしたい!
CPU水冷に成功してから、常温以下冷却を密かな野望としてもっていました。
気温以下に冷やすと、結露します。電気回路に水がつき、ショートすれば
その部品は壊れるかもしれません。
これが水冷の敷居を高くしているといえるでしょう。
しかし・・・
気温自体が低ければ結露しないじゃんという志向で
冷蔵庫にパソコンを格納してしまうことにしました。
冷蔵庫か冷凍庫か。
以下の理由から冷蔵庫にしました。
- 常温以外の使用は想定外のはず。凍らすのはマズいんじゃないか?
- PCが入りそうな冷凍庫はサイズがでかい。ミドルタワー4個分くらいある。
- 冷蔵庫の方が安い。
というわけで、背の低いサーバーケース並の大きさな冷蔵庫を購入しました。
各パーツを格納
スタンダードなパソコンに必要なパーツを考えます。
大きく分けると以下の分類になるでしょう。
- マザーボード(CPU、メモリ、ビデオカード、サウンドカード)
- 電源
- ストレージデバイス(HDD、CD/DVD−ROM、FDD)
ケース丸ごとは入らないので(入りそうなヤツもありますが)部品むきだしで格納することにしました。
マザーボードの固定には
玄人志向より発売の根性ためしまな板の上側だけを
(ATXケースの内側についてるマザーボードを固定する金属板のイメージ)使用しました。
ケーブル類を外側に。
まず、どうしても外側に出さなければならないケーブルを考えます。
- 電源ケーブル
- ディスプレイケーブル
- キーボード、マウスケーブル
上記ケーブルはどうやっても(冷却エリア内から外に)出すしかないでしょう。
線を出す穴は出来る限り小さくしないと、そこから冷気がもれる、または結露する要因である
高温多湿な空気が流入します。
まず、ドアパッキンを切り取ってケーブルを通そうとしましたが、冷蔵庫自体を傷つけたくなかったので
ドアを外して(ネジ止めしているドア固定金具を外せば簡単)
ホームセンターで購入した発泡スチロールに
穴をあけてドアの替わりにしました。
さぁパソコン起動だ
冷却ツマミを最強に。冷却盤の温度、マイナス20度。なかなかの冷え具合です。
2・3時間待って、庫内(と格納した部品が)冷えるのを待ちます。
頃合をみてパソコン起動。問題なし!普通に動いています。
万一、冷却盤についた霜が水になり、基盤にかかるのを防ぐため、発泡スチロールで冷却盤と電子基盤の間を
仕切ってしまいました。これで防水処理もバッチリ!!
しかし・・・
さらに水冷化
ものすごい冷却力をみせつけている
冷却盤の恩恵をCPUにもっと与えたい!
そこで、冷蔵庫内にポンプを設置。2次冷却として、冷蔵庫の冷却盤を活用した水冷装置を導入しました。
しかし冷却盤の温度は通常5度〜マイナス28度を推移します。
熱が発生しない(パソコンの電源OFF)状態が長く続けば、
通常の水では凍ってしまいます。
そこで、流体バッファとして、
自動車のラジエータに入れるLLC(不凍液)をカー用品店で購入しました。
流動水の管を大きく
冷却水の凍結は回避できるようになりましたが、LLCは通常の水より粘度が高く、流れが悪くなります。
そこで、
もっと大容量のポンプ&流水管に交換することにしました。
まずは全体の体積を確認(LLCを薄めるために要確認)するため水道水で管内を満たします。
ここでLLCを投入すればよかったのですが・・・
落胆の結末
冷却水が凍って
ラジエータが圧壊!
漏れた水が水滴防止の板を乗り越えて電子基盤に到達し
ショート! 床中水浸し!
・・・こうしてガス冷却の野望は萎えてしまいました。
冷蔵庫や生き残った基盤達は処分しました。
誰も欲しがらない水冷用の部品が「兵どもが夢の跡」といわんばかりに虚しく残っています。
しばらく冷却に関しては、さわる気力が起きません(笑)